積ん読解消月間(2)Whatever Will Be, Will Be(Que Sera, Sera)
- 作者: ダニエルギルバート,Daniel Gilbert,熊谷淳子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/02
- メディア: 単行本
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未来はケセラセラなんて誰が言った?
ということで、脳が未来のことを考える時のクセについてのあれこれが読みやすく書かれている本でした。ざざっとナナメヨミ。おもしろかったエピソードを。
脳は時間をとらえるのが苦手で、情報と情報の穴を勝手に埋めたりする。
たとえば、きのうやあすを概念化するときの穴埋めに「きょう」という材料をつかう。過去の記憶の穴を現在の材料で埋める傾向は感情を思い出す場合に特に強くなる。
付き合っているカップルは二ヶ月前にお互いのことをどう思っていたか?ときかれると、今とまったく同じように感じていたと答える。いま、感じていることに記憶が左右される。
過去が穴のある壁なら、未来は壁のない穴。
現在によって記憶の中の過去がかすかに色づいているとすれば、想像の中の未来はすっかり染まっている。
たいていの人は、きょうと大きくちがうあすをなかなか想像できず、とくに、自分がいまとは違う考え、望み、感情を抱くとは予想できない。
地理の問題を5問出し、答える報酬として「答えを聞かずにチョコレートバーをもらう」か「チョコレートバーなしで答えを聞く」かのいずれかを選択させるという実験を行ったところ、クイズの前に報酬を選んだひとはチョコレートバーを、クイズの後に選んだひとは正解を聴くことを選ぶ傾向がみられた。
しかし、別の被験者に自分ならどちらの報酬を選ぶか?をきいたところ、クイズの先でもあとでもチョコレートバーを選ぶだろうという意見だった。
自分が山や川の名前についてのつまらない正解に好奇心を刺激されてチョコレートバーをあきらめることになるなど、思いもよらない。
これは結構おもしろい話だなぁと。
自分が未来のなにに興味をひかれ、感情や判断を揺さぶられるかは、いまをいきる自分にはわからない。
思いもよらない自分に変化してしまうような経験に、予断なく飛び込んで行けたらなぁと思いました(^-^)