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積ん読解消月間(23)『ソーシャル・ネットワークと組織のダイナミクス』

ソーシャル・ネットワークと組織のダイナミクス -- 共感のマネジメント

ソーシャル・ネットワークと組織のダイナミクス -- 共感のマネジメント

組織をソーシャルネットワークの視点から理解、分析するための入門書。

官僚的組織でも、カリスマリーダーが率いる組織でもない、人と人とのつながりとしての組織を観る視点です。
ネットワーク組織におけるパワーの源は「情報」、行動を統制するのは「評判」。
(という理解であってるかな。。)

オルフェウス管弦楽団の例が挙げられていて面白かったo(^-^)o
指揮者を置かないバロック音楽の管弦楽集団。
演奏会ごとのプロジェクト方式。
情報と評判をいつもフレッシュにするための内外へのネットワークづくりとマネジメントの工夫。
どれも会社で試してみたいと思わされます。

一方で、「民主的な音楽」に欠ける独創性をも著者は指摘します。
オザワ、カラヤン、グールド…
集団に馴れ合わない彼ら孤高のカリスマの生んだ熱狂が、オルフェウスにはない。
うーん、わからんでもない。。

薄い本ですが、ネットワーク分析の手法の解説などもあり対象読者はアカデミック寄りかもしれません。
でもネットワークの視点から組織やチームを見られると、社内の非公式なコミュニケーションや、メンバーひとりひとりの社外での生活を考慮入れることも出来るようになり、組織やプロジェクトをマネジメントする上での資源が増えると思います。