積ん読解消月間(33)『社会を〈モデル〉でみる~数理社会学への招待』
- 作者: 日本数理社会学会,土場学,佐藤嘉倫,数土直紀,小林盾,渡辺勉,三隅一人
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2004/03
- メディア: 単行本
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夏から積ん読になっていた一冊。
読み始めたらおもしろくて一気読みでした(^-^)
世の中には「なんでそんなことが起こるのかしら??」とおもうようなことがたくさんあって、その??には「ふしぎだなぁ」も「好ましくないから改善したいなぁ」も含まれると思いますが、そういう??を因果のメカニズムで描き出すやり方をたくさんの分析事例で味わえます。
おもしろいです!と言っても、誰もがそうだね!と言ってくれる領域ではないのかもしれませんが、こうした分析的かつ相互作用的な視点で社会をみるということは、社会が複雑で厄介なものだからこそ、多くの人に益する視点ではないかなぁとは思います。
ビジネスの第一線のひとたちがビジネススクールに通って得るものにはこうした、経験的事実を横に置き日常言語を封印して、ふわっとした持論を検証可能な仮説に昇華させるような訓練が含まれていると思います。
阿吽の呼吸で会話ができる範囲から出てコミュニケーションするときの、ひとつの道具になるのではないでしょうか。
(エトス・パトス・ロゴス、でいえばロゴスの獲得でしょうか(^-^))
脱線しましたが、たくさんのモデルをながめて思ったことは、分析レベルにミクロ/メゾ/マクロがあり、モデルに行為/過程/構造があるのですが、わたしはメゾ×構造が好きかもなぁということでした。
大学院生としては関心のある対象やアプローチにおいてちゃんとしたモデルが描けることが喫緊の課題ですが(汗)、他の視野視点も持ち込んで社会を観られるようになれたらいいなぁとも思いました(^-^)