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#親キャリ 勉強会 シーズン3第1回 開催報告

親になった私たちのためのキャリア勉強会。略して 親キャリ。

親になっても自分らしくいい仕事がしたい。

3か月に一度、自分のことを考える時間。

 

1年完結のシーズンでやってきましたが、なんとかかんとか3年目です。

参加してくださる皆さんありがとうございます^^

 

今回は初参加の方が3名も来てくださってうれしかったです。

この場所が適度に開かれていることは、私自身にとっても参加してくれているみなさんそれぞれにとっても大事なことだと思っています。

 

 

■影響力を出す、引き出す

 

今季のテーマは『影響力を出す、引き出す』です。

 

シーズン1は「キャリア理論」の地図を使って、それぞれの現在地確認をすることが中心でした。

 

シーズン2は「1mmの得意」を専門性や仕事上の強みと呼べるようなものに育てていこうという試みでした。

 

シーズン3は、みなさんそれぞれが持っているいいもの素晴らしいものを、周囲に渡すこと、何かいいもので返してもらうこと、を考えたいと思っています。

 

ただ誰かの役に立つのではなく「影響力」として発揮するということ。

それを渡した個性が認められて、御礼や対価以上の価値あるものを返してもらえるような渡し方をすること。

そんなことを考えられたらいいなぁと思っています。

 

 

■自信とは何か、自信とのつきあい方

 

第1回の今回のテーマは『自信とは何か、自信とのつきあい方』。

 

テーマを提案した当初の反応も

「ちょうど自信を喪失していたところ、タイムリーです」

から

「自信って必要なの?正直ピンとこない・・・」

まで反応は様々で、この点でも今までの”お題はなんでもいいよ~”的な空気から場が少し変化できてきているのかなと思いました。

ピンと来なくてもとりあえず参加してくれる皆さんに感謝^^

 

このテーマ『自信をつけるには?』ではないんです。

私自身、自信の要らない方法を開発してなんとか行動してきましたから、正直、自信の有無についてそれほど語り合いたいと思っていませんでした。

でもなんとなく設定しちゃいました。

 

勉強会を終えて、

「「自信」との距離感や、自信が持てること持てないことのポイントってほんとに人それぞれだなぁ」

というのが一番の感想です。

その多様さを見て吹っ切れたものもあるというか^^

 

 

■インスピレーショントーク&ダイアログ

 

今回はmizukiさん、Ayakoさん、giさんにインスピレーショントークをお願いしました。

 

人選の理由は、お三方とも背筋が伸びて姿勢がいいコトです^^

クールで有能で悩みなんて簡単に乗り越えちゃうのかなという風に「見える」。

でも悩みや葛藤がないわけないし、きっと言い訳をしない何かで乗り越えてきてるだけなはず。そこをぜひ聞いてみたい。

カッコイイ自分にむけて背伸びをしてみることの意味を教えてほしいと思いました。

 

加えて、私自身のこと、親キャリのことをすごく温かく見守ってきてくださった方々のようにも思っていて(実を言えば参加してくださる皆さんはそういう方々ばかりなのですが)、私にじわじわと自信をつけさせてくださったみなさんに何かお返しできることがあるのかなとも思って今回のお願いをしました。

「お返し」のために「お願い」をするというのも変な話ですが^^

 

 

■mizukiさん

 

留学時の英語教室の先生の言葉を紹介してくださいました。

 

『英会話を身に着けることで

・Become more competent. できる

・Have more confidence. 自信をつける

・Feel more comfortable. 快適である

そうなってくれたらうれしい。

 

この違いが大事なのではないか?という投げかけでした。

 

・"comfortable” 言いたいことが言える、居場所があると感じられる

 

やみくもにcompetence や confidence を求めるのではなくて、comfortable か?を問う、そのために必要なものだけに自信が持てればいい。

そういうことでもあるのかなと受け取りました。自信をもつための努力は可能であると。このあたりがmizukiさんの姿勢の良さの源かなぁと^^

 

また、

・できるとできないの間はグラデーション

・どこで線引きをするかは自分次第では?

 

というアイデアも提起してくれました。

 

どなたかが感想で挙げてくれていましたが

・「失敗するかも」の不安の予防線として「できません」と言うのはもったいない

・「不安や不足があるので、サポートしてください」と言おう

そんな風でありたいなと思いました。

 

 

■Ayakoさん

 

「自信がありそうに見える」と言われることも多いらしいAyakoさん。

 

『それはたぶん「やれるかどうか」ではなくて「やる」と決めるから。』

この視点に共感する方がとても多かったようです。

 

とくに「自信」というテーマに違和感を感じながら場に参加してくださった方に、癒しがあったのではないでしょうか。

 

いまのAyakoさんの在り方に影響を与えたエピソードとして、

・幼稚園での、心折れずに工夫して苦手なレバーを食べきれた経験

・留学での、起こることを創造しすぎないから、起こったことをありのままに受け止められた経験

・演劇での、舞台の上では自分が動かなければ場が動かないという圧倒的な経験

をシェアしてくださいました。

 

また仕事上でも

・自分の「軸」と、めざす「方向性」があれば、「やる」と決められた

というようなエピソードをいくつか。

 

「開いておく」ことと」定めておく」もののバランスが、Ayakoさんの魅力だなと再確認しました^^

 

 

■giさん

 

これまでのご自身の物語から

・葛藤をすることに葛藤があった

というお話をしてくださいました。

こういうことで悩んでいいんだろうか?贅沢な悩みなんだろうか?とずっと悩んできたと。

 

何が現実か。悲観すべきか楽観すべきか。

ただのわがままなのか自己実現なのか。

他人からも受け入れられる悩みなのか、そうでないのか。

 

手に職がある専門職の世界は復職や再就職に有利では?という漠然としたイメージをもたれることもあると思いますが、むしろ専門職として確立された厳格な世界は、努力の方向を明確にしてそこに向かって努力し続けられる人を守るシステムである反面、努力できる環境が希薄になったときには途端にいばらの道になる過酷な世界であるということを知りました。

 

 

今回、ご経験を私たちにシェアするためにgiさんはとてもたくさんの本を読んでくださいました^^ありがとうございます。

 

そして、

・シェアしたいことを整理して言語化する過程が癒しになった

と言ってくださいました。

 

癒された結果のひとつの結論として

・欲張りでもいいんだ、だから悩むんだ

・葛藤してもいいんだ、そういうものなんだ

というすっきりの仕方がいかにもgiさんらしく、過酷で一様な専門職の世界の中でそういうきもちで前に進んでいかれるgiさんはやっぱりかっこいいです^^

 

giさんの物語に他者の言葉がポジティブにネガティブに介入してきたことは、giさんの芯の弱さや脆弱さを表しているものではなかったと私は感じています。

 

それこそがgiさん自身やそのお仕事の「影響力」の反映であり、それを受け止めて受け容れて進化するgiさんの柔軟さや“欲張りさ”なのかなと思いました。

 

 

■みんなの自信いろいろ

 

「自信があるように部下に見せなきゃと思って、表に出せない不安や力不足とのギャップがすごく苦しい」

「昔から自分に自信がないという自覚がある。仕事の成果を見ることで少しずつ積み上げて来ているところ」

「自信がありそうと昔から言われるけど、自分としてはどう見えるかはこだわっていない。」

「自分への感情は安定している方だと思う。」

「自信とか考えずにどうやりとげるかを考える日々。自信について考える意味が入り込む余地がない。」

「40才過ぎて社内では認められてる。でも社外では何者でもない、何も言えないと気づいたら不安に。」

「女性は50才からモテるらしいよ!?」

 

いろんな声がきかれました。

ほんとにいろいろ^^

 

なので、タイプや視点の違うお三方の発表から、ご自身の何かに深くつながるものを得てくださったのではないかな、そうだといいなと思っています。

 

「自信」なんておおざっぱなテーマを掲げてみんなの感情を刺激したりもやもやさせたのは申し訳なかったと思っていますが、そうして心がざわざわしたとき、その「ざわざわ」がそれぞれの心の在処やカタチを手に取るチャンスになるのではないかとも思っていて。ごめんなさいね^^;

 

お詫び?に、私からはちょっと整理の枠組みをご提案しました。

 

 

■「いつ」の自分の「なにを」信じるか

 、「だれの」まなざしによって

 

・過去×現在×未来

    ×

・doing×being

    ×

・他者のまなざし×自己受容

 

マトリクスの12の升目それぞれに、一人ひとり関心やこだわりの濃淡が違うように思いました。

 

また今回は他者や過去に関心を寄せた概念として「スティグマ」と「トラウマ」をご紹介しました。(ポストモラトリアム時代の若者たち (社会的排除を超えて)

 

ご自身の関心に刺さった方、かすらなかった方、両方いらしたと思います。

その反応の違いを目の当たりにして、過去や他者が重い方にとっては「そんなものにとらわれてない人もほんとにいる」、あんまり理解できないなという方にとっては「それが相手の目に見えないハードルになっている場合がある」、そんなお互いのことを想像する機会にしてもらえればそれもいいかなと。

 

私自身はdoingの自信の有無と関係なく、beingを自分が受け入れにくいタイプだと自分の傾向を感じていますが、今回の場をきっかけに、それも仕方のない傾向として受け入れていこうかなー、と考え始めています。

 

 

バングラデシュの奇跡

 

過去やbeingにとらわれないためのアイデアとしてひとつ。追加の問いを。

 

書籍『人類最大の秘密の扉を開く ソウル・オブ・マネー 世界をまるっきり変えてしまう<<お金とあなたとの関係>で紹介されていた「バングラデシュの奇跡」という、セルフイメージの変革が国家再生の力になったエピソードをご紹介しました。

 

 

それを借用してみようかなと^^

・もし、すでに、自信にみたされていたら?

という問いです。バングラデシュの奇跡で用いられた問いかけを変形してみました。

 

「わたしは助けや許しを待つひとではなく、自分や誰かのために行動する準備のできている人間である。わたしには素敵なギフトがあり、必要なものはすべてそろっている。」

そのとき、何をしたいと思うでしょうか。

何ができると思うでしょうか。 

 

ランチのときに「でもこれ、自分に対して信じることってできるかなぁ」なんて弱音も吐きましたが、改めて読み返すと、簡単にできそうな気がしてきました。

 

なぜならこれは、過去と他者のまなざしを不問にし、かつdoingにフォーカスした仮定だからです。

 

このセルフイメージに従って行動したことが、きっと仲間をふやし、自分を好きになるチカラをくれることになるでしょう。

 

そのあたり、今シーズンの残りの回でヒントをふやしていけたらなと思います。

 

 

超絶長くなってしまいました。

これでおしまいです。