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いまここノート

いまここの記憶

#親キャリ 勉強会 シーズン4第3回 『未来に踏み出す瞬間、未来が知っているいまここ』

#親キャリ
親になったわたしたちのためのキャリア勉強会、略して、親キャリ勉強会。
シーズン4 第3回勉強会を2016年2月14日に開催しました。
バレンタインデーに多数のご参加、ありがとうございました。みなさんへ愛を込めて。

3か月に一度、自分のことを考える時間。
親になっても、親になったからこそ考えたい「はたらく」こと。
ほんとうは話したかったことをつかえまえるための勉強会。
話す、離す、放す。
 
今季のテーマは『時間旅行』でした。 
過去、現在、未来、そしていまここ。
 
過去、現在、未来と、いまここ
第1回は「過去」への旅、『ルーツと転機』を巡る旅。
何を望み、何をたのしく感じる自分だったかを感じ直しに行きました。
「初心に返る」と言いますが、もっと根っこに戻って、ただ楽しいときの心持ち、夢中になるときの感じを感じ直して、心にホールドしていることって大事なのかなという気がしました。

第2回は「現在」のパラレルワールドを旅しました。『手放して、迎え入れる』。
がんばっている自分、こうでなければいけないような気がすること、なんとなく過去から続いているいま。なにかをやめてみて、ぎゅっと握っていた手のひらを開いたら、何がほどけていく?何がすべりこんでくる?
手放してみてはじめてわかるような執着に、もしかしたらいまこの瞬間も縛られているのかもしれないという予感と、執着を手放してぽっかり空いたスペースに迎え入れられることを待っている、何かいいものの気配とを、みなさんと感じました。

そして、今季最終回となる今回は「未来」への旅です。
『未来に踏み出す瞬間、
   未来が知っているいまここ』。

未来の存在感
未来を考えることについての気持ちを、事前にアンケートしてみました。

ワクワクする方、苦手意識のある方、どちらとも言えない方、それぞれ同じくらい。コンディションによる、という声も複数伺いました。
誰にとっても安心で、楽しい機会にしたいなと思って場にのぞみました。

私自身は、未来、にかなり苦手意識があります。いまここに在る自分が嘘のものになるのがこわくて、過剰に身構えてしまいます。
そうではなくて、「いまここ」をほんとうのものにしてくれる未来。「いまここ」が意味深くなったり、足場が確かになるような未来。そういう未来の存在感がきっとあるはずだし、そういう付き合い方のコツを私自身がつかみたいなと思って企画をしていきました。

フューチャーセッションからの学び
未来への苦手意識を克服したくて、2〜3年前くらいの一時期、フューチャーセッションの界隈にちょっぴり足を運んだりしていました。
第一人者の先生に向かって、外向的なワークが実はしんどいですとか失礼な感想を言い放ったりもしながら、自分たちでもフューチャーセッションもどきを開催してみたりもして、「未来」を考える意味とコツが少しずつわかってきたような気がしました。すごく乱暴にまとめるとポイントは2つ。

  • フォアキャスティングからバックキャスティングへの視点の切り替え
  • 「ほしいと願う未来」と「未来への選択肢」をリアルに感じること
あとひとつ、多様なステークスホルダーの視界や文脈合わせ、というようなことが本来のフューチャーセッションでは大事になる気がしますが、今回は一人ひとりの地図が描ければいいので割愛。

この2つを、仕事や私生活における個人的な行動指針の選択というミクロな文脈にどんな風にアレンジできるかな?というのが、今回の旅の着想でした。

バックキャスティングと「選択」
フォアキャスティングは現在が描く未来への道のり、
バックキャスティングは未来が描く未来への道のり、
と理解しています。

バックキャスティングに視点を移せるかどうかは、どれだけ手触り感のある具体的な未来の情景を描いて、本当にそこに立っているほどのリアリティをもてるか、ということに左右されると感じていて、フューチャーセッションではそのための様々な手法が使い分けられていると思っています。

ほしい未来の景色を鮮やかに詳細にくっきりと描くと、過去や現在の延長として予想したのとはまったく違う未来の可能性があり得ることに気がつきます。
そして、未来への道のりはすでに1つに決まっているのではなく、じつは幾筋にも分岐していて、まだ選び直したり切り拓いたりできることに気づきます。
思いもよらなかった第一歩をその場で決めることさえできたりします。

どんな内容であれ未来には2種類しかありません。「漫然と迎える未来」と「願って選択した結果の未来」です。

未来旅行
そんなことを考えながら企画した今回の「未来旅行」でした。

前半は「いまここからつながる未来」。
久しぶりのご参加のルーシーさんにお願いして、現在のルーシーさんという「未来」をつくった瞬間や習慣、をゆるやかなテーマとして、ご自身のキャリアストーリーを語っていただきました。

後半は「未来が知っているいまここ」。
いよいよ未来に降り立って、バックキャスティングをしてみました。
以前一緒にフューチャーセッションを開催したいちのせきさんにワーク設計を手伝ってもらいました。

じつは、第1回の過去への旅、第2回のパラレルワールドへの旅、そして今回の前半のプログラムまでは、バックキャスティングをしたときに未来の自分からのメッセージを受け取る準備のつもりでした。
いまここの自分の在り方がほどほどに緩んでいて、肯定感をもちつつ他の在り方の可能性も感じているような状態、土壌が豊かに耕されていて新鮮な空気を含んでいる状態をつくってから、未来の種を蒔きたいと思っていました。
各回でストーリーシェアをしてくださった方々の人生の豊かさ、多彩さにも触発されて、私自身の土壌はかなりほくほくしていい感じでした。みなさんありがとうございました。

ルーシーさんのストーリー
ルーシーさんには突然のリクエストに快く応じてくださり感謝しています。
「未来と私」的なテーマでなにかお話いただけませんか〜というとってもユルいリクエストを差し上げたのですが、わかりやすく、コンパクトかつ内容深いストーリーを準備してシェアくださいました。

先取りするようですが、締めくくりにおっしゃっていた言葉が私にはとても印象的でした。
"未来を能動的に変えてきたわけじゃない。でもたしかに前よりも今、良い場所にいる。だからなにかあるんだろうと思って、お話しする内容を考えました。"
ほんとに、きっと誰もが、良い未来を引き寄せる「なにか」をもってるんだと思います。
改めて、ルーシーさん、ありがとうございました。

まずキャリア年表を披露くださり、これまでのお仕事歴や出産前後のことから、最近のお仕事環境のうれしい変化についてまでをご一緒にたどりました。

おしとやかな雰囲気に似合わず?好奇心が旺盛でフットワークの軽い方なんだなとあらためて思いました。(ギャップ萌え)
キャリアの初期には、そんなルーシーさんが求める手応えが仕事からは必ずしも得られなかったそうですが、それならそれでと社外で様々なスキルを学び、いろんな人に憧れてその世界を素直に吸収していかれたことがルーシーさんらしさであり、間違いなく今のルーシーさんをつくっていると思いました。

フットワーク軽く興味関心に従うこと、人から影響を受ける素直さ、欲求に自覚的であること、ずっと願い続けているからチャンスを逃さず掴みに行けること、どれもルーシーさんの「未来を変えた習慣」なんですね。
"外からくるものは大きい。なにか意味がある。ちょっと無理してでも機会に乗るようにしている。"
ともおっしゃっていました。
今回の無茶振りもポジティブに受け入れてくださってとても嬉しかったです。

「欲求に自覚的になる」という習慣について、参加者の方から質問が投げかけられましたが、それはこんなことだと説明くださいました。
"欲求というのは互いに矛盾しているもの。仕事も思いきりしたいけど、子どもと過ごす時間も大切。何が自分の本当にやりたいことかは簡単にはわからない。だから「もやもや」は心の中で言葉にするけれど、簡単には口に出さない。"
なるほどなぁ、と思いました。軽やかだけれども穏やかさをたたえているルーシーさんの魅力の理由がひとつわかった気がしました。

また、キャリア年表の中から「未来に一歩踏み出した瞬間」をとりだしてシェアしてくださいました。

ひとつめは悔しさを飲み込んだ瞬間。
もうひとつはチャンスを掴んだ瞬間。

「私にもやらせてください」と言えなくて悔しい思いをした経験が、上司に来た依頼仕事を「私がやります」とすかさず受けにいく未来に結晶化する。
悔しさも勇気も、どちらも未来に踏み出す瞬間なんだなぁと感慨深くお聴きしました。

上司の代わりに登壇した業界の講演会。"自分と同じ仕事をしているひとと初めて会った"そうで、次のキャリアのヒントが得られたり、新たな機会に声がかかるようになったり、思わぬうれしい拡がりがまだこれからも止まりそうにないご様子に、ピースがはまって歯車が噛み合って動き出す瞬間というのがあるんだなぁとぞくぞくしました。

そしていまルーシーさんには、たくさんの可能性の未来が見えるそうです。
「10年時間をかければ今とは違うどんな仕事でも出来る」とも言われますが、これからは50年働く時代、まったく違う自分になっちゃうことも、きっとほんとにあるんでしょうね。

フューチャーインタビュー
ルーシーさんのストーリーに触発されてもっといろいろとおしゃべりしたかったのですが、今季のテーマの集大成、バックキャスティングのセッションにもチャレンジしておきたくて、後半のプログラムに移りました。

後半はフューチャーインタビュー。
「願いが叶った未来」にタイムスリップして、未来の自分にインタビュー。
どうしてそんな場所に来れちゃったのか。そこはどんな景色で、さらにどんな未来がみえちゃう場所なのか。

セッション構成はいちのせきさんが最近受講したという研修からお借りしてきました。なので詳細は割愛しますが雰囲気だけでも。

あなたはなんでもできます。
願いを口にすると不思議と助けてくれるひとがたくさんあらわれます。
いま、どんな願いがかなっていますか。
こんな問いかけから未来に出発します。
それはいまなら何年後の世界で、そこにいるとどんな会話があって、どんなことをしているのか。具体的にイメージしたら立ち位置を移動して、問いを変えます。

そこにたどり着くまでにいろんな苦労があったと思いますが、どんなことをしたんですか。
誰のどんな助けがありましたか。
未来の私はそこまでに歩いてきた道のりをちゃんと知っています。
自分がどんな未来を望んでいて、そのためには何をしたらいいか、私たちはほんとうはもう知っています。もう知っている未来(knowing)の声だけを聴く問いかけです。
そこまでの道のりが見えたらまた立ち位置を変えます。

その間、いろんな人がいろんなことを言ってきたと思います。どんなことを言われたり訊かれたりしましたか。
その言葉にあなたはどんな風にこたえましたか。
何かを変えるときや願うときには、自分の外からも内側からも、批判的な声や諦めの声、心配する声が聴こえるものです。その声に向きあって、準備をしておくことで、未来への道がクリアになります。

最後に、最初の立ち位置に戻ります。もう一度そこからの景色を見渡すと、願った未来のさらに先にある未来がより鮮やかに見えているかもしれません。

みなさんそれぞれ、意外な未来やもう知っていた未来への道筋や、そこからの景色が一層鮮やかになる経験ができたのではないでしょうか。
いちのせきさん、素晴らしいセッションをありがとうございました。

デザインとドリフト、ホープとミスト
キャリアデザインには、いろんな季節というかタイミングがあると思っています。

そのことについて、「デザイン」と「ドリフト」という見方があります。人生には、自分の心の声を聴いて慎重に計画したり選択したりする必要がある時期と、ただ目の前のことに打ち込んだり、起こることにオープンでいればいい時期とがあるという考え方です。

また、「キャリア・ホープ」と「キャリア・ミスト」ということを言う方もいます。ホープ=希望や目標の有無と、ミスト(霧)=見通しの良し悪しのようなことで、その2軸の掛け合わせでキャリアのステイタスを見る考え方です。
ホープが定まらなくてもやもやするときも、ホープが明確だからこそつらい思いをするときもありますし、霧が濃くて道に迷うこともあれば、先が見えすぎて飽きちゃうこともあります。

ひとそれぞれに人生のいろんなタイミングに立っていて、その都度、未来の存在感って変わったりするのかなとも思いました。
未来のよき存在感を探し続けた1年間、今シーズンもお付き合いありがとうございました。