未完成の喜びを歌う
今週末、所属しているオーケストラの演奏会がありまして、第九をやります(^-^)
ベートーベンの交響曲第九番 合唱付き。
演奏会前の練習に向かう電車で、最後の予習を聴きながらのエントリーです。
第九は一時間を超える大作です。練りに練られた名曲中の名曲。(明日はたぶん70分軽く超えるんじゃないでしょうか。聴きに来てくださる方はお覚悟を。。)
長いしな〜と実はまともに聴いたことがありませんでした。が、半年間じっくりつきあったいまとなっては、弾いて涙、聴いて涙。
オーケストラの曲って、楽器も演奏パートも演奏者の数も多くて、しかも長い。楽章ごとに曲の雰囲気もがらっと変わりながら、全体で一曲ということになっています。
いろんな複雑な構造や相互作用をみることができるので、私などは繰り返しオケの内側で弾いてみてはじめてわかるようになる良さも多いです(^-^)ゞ
素敵な音楽ジャンルはほかにもたくさんありますが、数十分持続できるほどの没入感がクラッシックの醍醐味に思われます。
明日の曲の聴きどころについて。
私はただ弾くだけなのでうんちくも全然もっていないのですが、4楽章の冒頭についてなるほど感のあるうんちくを先輩から教えてもらいました。
4楽章の冒頭には、1,2,3楽章のフレーズが少し出てきては、チェロバスの旋律に被せられて消える掛け合いがあります。
そのことについて、ちょっと正確な表現は忘れてしまいましたが、1楽章では生きる苦悩、2楽章では享楽、3楽章では愛が奏でられるけれど、そのどれでもない、喜びなんだよ!!という音楽らしいです(^-^)
1,2,3楽章は色々と工夫が凝らされていて、驚きも美しさもあるどれも素敵な音楽なんですが、最後に、ただシンプルに喜びをうたう4楽章がある、というのも素敵な結論だなぁと思いました。
4楽章はそんな音楽かもしれないと思いながらお聴きください。
1楽章は冒頭の微かな6連符、からのダイナミックでまじめな音楽。
3楽章は夢のような1stバイオリンの旋律を夢の中で聴く客席。
あたりが見どころ聴きどころかなと個人的には思います。
(私は演奏会では迷わず寝る派です。第九は長いので起きてからもまだきっと楽しめます)
人生の軽味、楽しみがクスクス笑いとともに溢れ出すような音楽になるといいなと思います。
一方の未完成交響曲は、人生の不完全さを謳った...わけではなく、ただ途中で書きやめてしまった曲らしいです(^-^)ゞ
実力が素通しで見えてしまうオケ泣かせの曲でもあります。
では楽しんでまいります。
演奏会にいらっしゃれない方はこちらでお楽しみください(^-^)
サバリッシュ&ロイヤルコンセルトヘボウの第九