#親キャリ シーズン7 第1回勉強会 開催報告
ワークとライフのあいだ。
余白の時間。
親になったわたしたちのためのキャリア勉強会、略して、親キャリ勉強会。
シーズン7第1回勉強会を2018.11.11(ポッキーとプリッツの日?)に開催しました。
(めいままさんがつくってくださったホームページはこちら!過去の経緯や記録など oyacareer.jimdo.com)
誰かにとって大切な役割を引き受けながらも、自分のままでいたい。
親になっても。仕事に打ち込むときも。何かの役割を手放すときも。
3ヶ月に一度自分のことを考える時間。
慌ただしいけどたいせつな、いまここをちゃんと感じたい。
働くことのまわりにある意味をつかまえたい。
両立の先はひとり旅。
はたらく意味を紡ぐ旅。
1年1シーズンを通してのゆるやかなテーマでおしゃべりをして、7シーズン目になりました。
お互いをたいせつに扱う時間のなかで、ほんとうははなしたかったことをつかまえたい。
話す、離す、放す。
冷静と情熱のあいだ
今季のゆるやかなテーマは「冷静と情熱のあいだ」。
たいせつなことは、意味づけしきれない「あいだ」に、そこに留まることにあるような気がしています。
ブルーナーによれば、人が物語を求めるのは、否応なく翻弄される変化を受け入れ、それでも生きていくためだそうです。
渇きに従って語り、束の間の物語を味わい、そして、よく生きるためにまた手放していけばいいのかなと、私自身は考えています。
モヤモヤとワクワクとシュクシュク
今季第1回のテーマは「モヤモヤとワクワクとシュクシュク」としました。
行動の起点、あるいはそのように感じられるものについて考えたかったのかなと今は思います。
モヤモヤもワクワクも、意味の不確かさに導かれる「感情」の言葉なのかなと考えていました。
モヤモヤは、その出所がわかれば解消のために動きだせるものを、正体がわからないので動き出せないような気待ち。
ワクワクは、これも確証はないけれど、一歩踏み出すことに善き方向性を賭けてもいいような気持ち。
いずれも行動未満である点では似ているなと思っていました。
反対に、シュクシュク(粛々)は、確かな「行為」だけに焦点が当てられた言葉で、あえて「感情」を脇に置く風情があります。
徹底的に感情を漂白されている分、ある種の潔ささえ感じさせつつ、そこに諦めの色を見るか、長期戦の熾火を見るかは文脈次第と感じられて面白いです。
モヤモヤとワクワクとシュクシュクのあいだには、感情が行動を選択させる面と、行動が感情を後付ける面と、その両面、相互作用があるのではないかなぁと考えて、みなさんそれぞれの地図を聞いてみたいなと思っていました。
モヤモヤの根っこ
事前アンケートへの回答では、参加された方全員が、なんらかのモヤモヤとワクワクを抱えていらっしゃいました。
(そういうものなんですね。)
フリートークは、モヤモヤに集中しました。モヤモヤはどこから来るのか。とりとめもなくはなしながら、いくつかのメモが残りました。
モヤモヤは自分自身とつながっている
社会が、「何者か」であることを、人生のかなり早いうちから求めてくるようになったと感じる。早熟化を促す社会に反発を覚えるが、背を向けるわけにもいかず、子に働きかけをする自分がいる。そして、自分自身が、何者かになりたいとも感じている。私には「何者か」の軸がないと感じているからモヤモヤするのかもしれない。
その人にはいつも話を遮られる。軽くあしらわれて、やんわり反論されるように感じる。信頼されていないのだろうか。
経営の方針と、現場の戸惑い。板挟みになりながら、私だけがいつも、自分自身の感情と、仕事上の役割とのバランスを取っている。
ジェンダー規範に関連する偏った見方と感じると「ちょっと待ってスイッチ」が入ってしまう。そういうことがいつまでも繰り返されることへのいらだち。
それぞれの動作場面は違えど、「ちょっと待ってスイッチ」は、多くの方がもっているようでしたね(^-^)
モヤモヤに含まれるたくさんの成分が零れ出てきて、あわてて拾い集めました。
理不尽さ。羨望。後ろめたさ。腹落ちのなさ。理解されない気持ち。徒労感。などなど
行動未満
その後、モヤモヤとワクワクとシュクシュクの関係図を考えてみました。
モヤモヤするのは、見えそうで見えないから?
モヤモヤはワクワクへの願いの裏返し?
シュクシュクはモヤモヤを出てワクワクに向かう過程?
シュクシュクに時間を割くほど、これでいいのかというモヤモヤを生む?
いろんな意見が出てとても面白かったです(^-^)
綺麗な図に仕上げて、もう理解した言葉として引き出しに分類してしまわないほうがいいんだなという感覚も、私の中には浮かんできました。
それも、みなさんとの時間を通じて、意味が豊かになったからだと思います。
選択の正しさはあらかじめ決まっていない
ふたたび皆ではなしているうちに、モヤモヤも、ワクワクも、シュクシュクも、自分で「良い選択にしていく」ものなのではないかということをナッキーさんが言ってくださいました。
ほんとうにその通りだなと思いました(^-^)
ワクワクやシュクシュクに向き合うからこそうまれるモヤモヤもあるし、モヤモヤゼロのための選択を理想にするとなんとなく息苦しくも思えます。
ベクトルがあること、どこかに向かっていると思えること、踏みしめる地面の感覚が足裏に伝わること、自分には踏み出す一歩を決める力があると思えること、
冷静と情熱のあいだに、そういう気持ちになれると豊かだなと思った勉強会でした。
今回もリアル/バーチャルのご参加ありがとうございました。
次回は「脱箱(だっぱこ)」読書会で
次回は2月?ごろ、形式を読書会にかえて開催したいと思います。
読みたい本は『自分の小さな「箱」から脱出する方法』
モヤモヤの掘り下げにぴったりの本だと思います。自分が可哀想に思えたら、自分以外の人が無能に見えたら、そのとき私たちも箱に入っているのかもしれません。心の「越境」を説いた名作です(^-^)
親キャリの枠を越えて、いろんな方と一緒に読めたらいいと思います。ぜひ。
- 作者: アービンジャーインスティチュート,金森重樹,冨永星
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- 発売日: 2006/10/19
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